ビットコイン、リップル、果ては匿名通貨のバージなど、2017年はとんでもない値上げを見せた仮想通貨は数知れず、熱狂的なニュースは世間の関心を大きく惹きつけた。次々と億万長者が誕生する様に、出遅れ感を覚える人は少なくないだろう。だが、心配することなかれ。世間にはまだ知れ渡っていない「草コイン」というマイナー通貨が多数存在し、そのなかにお宝が眠っている可能性を秘めている。日刊SPA!では「草コイン界のスカベンジャー」の異名をとる人気ブロガーのedindin氏に寄稿を緊急依頼。氏が2018年に注目する草コインのトップ3を挙げてもらった!
そもそも草コインとは?
はじめまして、edindinです。仮想通貨には様々なコインが存在しており、現在その数は1400種類を超えています。一般的にはビットコイン以外の通貨のことを「アルトコイン」といった呼称で呼んでいますが、なかでも誰も知らない雑草の様な時価総額が低いコインの事を「草コイン」と日本のコミュニティでは呼んでいます。
私はその草コインをメインに投資しており、何故私がメジャーなコインではなく草コインへ投資しているのか、どんな事に配慮しながら投資しているのか、そして草コイン投資特有のリスクについて紹介します。
草コイン投資の魅力
やはり、草コイン一番の魅力はその価格上昇力でしょう。
巷ではamazonの株を2001年から保有していた場合、2017年現在の価格で136倍になっていると話題になっていました。仮想通貨はバブルということもありますが、一般的な仮想通貨投資家がこのニュースに対して抱く感想は「16年間もかけてたったの136倍にしかならないのか」といった物になるでしょう。
なぜこれだけの認識違いが発生するのかというと、仮想通貨、なかでも草コインからメジャーコインへ成長を遂げたものは1年程度で100倍~2000倍となったものも多く存在しているためです。
匿名通貨として、資産を密かに管理したい層にウケて買われ、価格が急騰したとされるverge。海外取引所のバイナンスなどで購入できる
この短期間での一攫千金を狙えるのが草コインの最大の魅力でしょう。
●草コインへ投資する際に配慮していること
草コインは一般的な株等の投資商品と異なり、時価総額がほぼ0円でも市場で取引することができてしまいます。
その結果、時価総額の低さから個人で10万円~100万円程度の投資をしただけでコイン1枚の価格が数倍~数十倍に釣り上がってしまうことがあるため、1銘柄辺りの投資額が数万円程度に収めざるをえないということでしょう。
●草コイン投資のリスク
仮想通貨はあくまで公開されているプログラム(オープンソース)が実体のため、個人でも誰でも発行することができます。そのため、投資家のお金を集めるだけ集めてコインの発行者が投資家のお金を持ったまま行方を眩ましてしまうという事が多くあります。つまり、詐欺という事が多々あります。
仮に詐欺ではないコインだったとしても、誰にも注目されずに取引所からも上場が廃止されてしまって取引できなくなり、事実上無価値になってしまうこともあります。
こういったリスクへの配慮を行いながら10~1000倍を狙っていくのが醍醐味となります。
仮想通貨の世界ではSNS等の情報伝達ネットワークの発展によって、そのコインの情報が爆発的な速度で広がり、それにともなって一度話題になりだすと信じられない勢いで価格が上昇します。その爆発的な上昇を一度体験してしまうと、上昇中は価格が気になってしまって仕事が手につかないこと必至でしょう。
1000倍を目指せる草コインを探すため、連日遅くまで海外のビットコイン専用掲示板をチェックし、コインの開発者と直接翻訳ツールを駆使して英語でやり取りしています。加えて、世界中で誰よりも早く購入するために、誰も知らないような超マイナーな取引所で主に取引しています。こういった取引所は、コインの上場にかかる費用がタダであったりセキュリティ面が甘かったりと懸念も多く、仮想通貨投資家の間では「魔界」等と揶揄される事も多いです。
そんな魔界で生息が確認できた、最近注目しているコインが下記の3つになります。
1位「 Loan Or Lease」
注目している理由…ブロックチェーンを利用してお金の貸し手と借り手を仲介者無しにマッチングさせる仕組みを提供しようとしているプロジェクト。
「ただ通貨である」というプロジェクトも多い中、明確にユースケースが存在しているものは高く評価できます。開発者も活動的で、何より他の草コインたちと比較して圧倒的に時価総額が低く、発行枚数が少ない。
今まで見てきた草コインの中では初めての「マイクロPCがICO参加者の自宅に郵送されるプロジェクト」です。届くのはマスターノードのセットアップがされた5000円前後のマイクロPCで、今まではマイニングの報酬を受け取るのにVPSを利用していたが、自宅で運用できるようにという開発者の配慮になります。
2位「STRAKS」
注目している理由…ユースケースとしては電子商取引、いわゆるネット通販の決済で利用される通貨を目指している通貨になります。通貨としてはよくあるコンセプトですが、特筆すべきは他のコインに対する技術的な要素の優位性です。
参考画像のように、まだ有名なコインで実装できていない最新の技術が既に盛り込まれているのが特徴です。元々は開発者が失踪してしまったコインのコミュニティが結束して、新しいブランドとして立ち上げたコインです。毎週開発者達による進捗レポートが提出されていますが、人目に触れにくい場所で行っているため、まだ過小評価されている段階と判断しています。
3位「Phore」
注目している理由…ブロックチェーンを利用して匿名で決済できる仲介者のいないC2Cマーケットプレイスの構築を目標としているプロジェクトです。
このコインは少し前に見つけてから、既に円換算では100倍近くになってしまっていますが、それからも堅実にプロジェクトを進行しており既にマーケットプレイスのベータ版がテスト段階にまで来ています。仮想通貨はまだプロダクトがまったく作成されていないものも多く、期待のみでコインに価格がついてしまっています。
そんななかで実際に利用する事ができるサービスが動き出しているのは高く評価できるでしょう。