2019/01/28
テンプル大学のWilliam H. Hamptonらの研究によると、収入を予測するには「職業」と「教育」と「住んでいる場所」が大きな要因だったのだとか。
ここでは、「どんな会社に入れば、成功できる確率は高いのか?」についてお話ししましょう。
転職するなら「働きやすい会社」へ!
当たり前のことかもしれませんが、転職をするのであれば、働きやすい会社に就職したいものです。しかし、実は、働きやすい会社には、「働きやすい」というメリット以外にも、優れた点があることをご存じでしょうか?
野村アセットマネジメントの山田らの研究によると、日本経済新聞社が取り上げた「働きやすい会社ランキング」の上位にランクインした会社ほど、経営状態が良好で、パフォーマンスが高いと述べました。つまり、「働きやすい会社」に入社することで、その後の成長性も期待できるということです。
よって、転職を検討している方は、転職希望先には働きやすそうな会社を選ぶと良いでしょう。
「働きやすい会社」の見つける2つのポイント
ここまでの話で、「働きやすい会社に入れば良い!」ということはご理解いただけたでしょう。では、具体的にどのようにすれば、働きやすい会社を見つけられるのでしょうか。
これから、「働きやすい会社」を見つけたい際には、どのような点に注目すれば良いのかをご説明しましょう。「働きやすい会社」を見つけるとき、注目すべきポイントは「性別の多様性」と「離職率」です。
ポイント1:性別の多様性
1つ目のポイントは、「性別の多様性」です。具体的には、管理職の男女比が平等……もしくは、他社と比べて女性が活躍している会社を選ぶと良いでしょう。たとえば、女性の役員や女性の管理職の比率が大きな会社に注目すると良いでしょう。
なお、役員については、上場企業であれば、有価証券報告書を見ることで、女性が含まれているかどうか、確認することができます。また、中小企業への就職を考えている方は、面接の際などに「御社の役員構成はどのようになっていますか?」と確認をとると良いでしょう。
ちなみに、女性管理職が活躍する企業は、成長性が高いようです。大和総研のリサーチレポートによると、「女性の管理職の比率が高い会社ほど成長性が高い」傾向が見られたのだとか。
ポイント2:離職率
2つ目のポイントは「離職者比率(平均勤続年数)」です。具体的には、会社への平均勤続年数が高く、離職率が低い会社を選ぶと良いでしょう。上場企業の場合、平均勤続年数は、就活四季報などに載っています。大手企業への就職を考えている方は、同誌を確認すると良いでしょう。
ちなみに、東洋経済の調査によると、従業員数が100名以上の調査対象では、平均勤続年数はおよそ13.6年だったのだとか。ですから、この数値を割り込む会社の場合は、働きづらい可能性があります。転職を決める前に、その可能性を覚悟しておいた方が良いでしょう。
なお、大和総研の調査によると、「離職者比率の低い会社ほど成長性が高い」傾向も確認できたのだとか。たしかに、年中、社員が離職するような会社では、常に業務の引き継ぎなどが発生してしまい、業務効率が落ちそうですよね。よって、企業の成長性を確かめるという意味でも、離職者比率(平均勤続年数)には、気を配っておくと効果的でしょう。
会社の「裏の顔」を見極めるために
通常、会社は表と裏の2つの顔を持っています。表から見ると良い会社でも、中に入ってみると「何これ……」という会社も沢山あります。ですから、働きやすい会社に入りたいからと言って、素直に「うちの会社は働きやすいです!」なんて宣う会社を選べば良いという話ではありません。素直に会社の表の顔を信じれば良いという訳ではなさそうです。
だからこそ、本記事でご紹介したような、客観的な分析方法は、転職先選びに有効だと思います。いま就活中の方や、転職を検討している方は、これまでご紹介したテクニックを実践してはいかがでしょうか。