2019/01/28
塩こうじや甘酒など、昨今の「こうじブーム」は拡大の一途を辿り、昨年ついに市場規模が100億円を突破したという。
芸能界でも、小倉優子(34才)や水野真紀(47才)が手作り塩こうじをブログで紹介し、永作博美(47才)や井川遥(41才)が甘酒にはまっていることを公言。こうじ愛好家が続々出現するなか、新潮流が登場した。
それが、「こうじ水」だ。
新潟県阿賀町にある創業約150年の老舗こうじ店「山崎糀屋」がこうじを水につける方法を考案し、2017年春先にその効果がメディアで取り上げられるや、人気爆発。健康雑誌でもたびたび取り上げられるブームとなっている。
自身もこうじ水を愛用しているというイシハラクリニック副院長の石原新菜先生が語る。
「人気の理由は単純明快。作成が超簡単だからです。こうじ100gを500mlの水に入れるだけ。たったこれだけで、こうじに含まれるビタミンB1、B2、アミノ酸などの豊富な栄養素が水に溶け、飲めば体内にすぐ吸収される。他のこうじ食品に比べ、摂取効率がいいんです。甘酒と違い米を摂取しないので、低カロリーなのも魅力の1つ。糖分をエネルギーに変えるビタミンB1の作用で、疲労回復効果が期待できますし、ビタミンB2は肌の代謝をよくするので、美肌効果も抜群です」
加えて、こうじ菌には腸内環境を整える作用があり、ビフィズス菌や乳酸菌の働きをよくして便秘を改善してくれる。
「腸には免疫機能の約7割が集まっているとされています。こうじ菌で腸内環境が改善されると、免疫が高まり、風邪の予防にも繋がります。
消化活動も活性化され、余分な脂質の排除も促される。結果、コレステロール値や中性脂肪を下げる効果も期待できます」(石原先生)
寒さから血管が収縮し、血圧が上がりやすい冬は、こうじ水の効果が一層発揮される季節でもある。お茶の水健康長寿クリニック院長の白澤卓二先生が話す。
「こうじ菌には酵素が300種類も含まれています。こうじ菌の酵素により産生されるGABA(γ-アミノ酪酸)には血圧を下げる効果やリラックス作用があるんです」
同じく血圧を下げるペプチドも豊富に含まれており、血管の健康管理にこうじ水は最適なのだという。