世の中には数学や物理などさまざまな法則が存在する。どれも歴史上の賢人や科学者たちが現代の我々に残してくれた“普遍的なルール”で、それは科学の分野にとどまらない。経済活動も人の行動も、世界はすべて“一定の法則”のもとに動いているのだ。
今回、勝ち組になるための法則を紹介。世界を支配する“ルール”を知れば、最小の努力で最大の成果が得られるはずだ。
ほんの一握りの勝者が総取りする
「今のビジネスの本質は、『べき乗則』に表れている」と語るのは、人気ブログ「金融日記」を運営する藤沢数希氏。「べき乗則」とは、一つの現象が爆発的に増加するという法則。
「これを市場に置き換えると『少数の突出した上位が市場の利益の大半を稼ぎ、大多数の下位が残りの利益を分け合う』という現象が起きます」
ほんの一握りが、その他すべてを上回る利益を叩き出すのが現代ビジネスの本質
例えばIT業界では、コンピュータ業界におけるマイクロソフトのOSや、検索エンジンにおけるグーグルなど、それぞれの業界において突出した企業や製品がほかのあらゆる企業や商品を駆逐し、市場の大部分を占めるという現象が起こっている。
「ベンチャー投資などでもこの法則は有効で、仮に100社に投資するとトップ1社で得た利益が、ほかの99社の損失を補ってあまりある利益をもたらす現象が起こりえます。ペイパル創業者であるピーター・ティールは、同時期に投資したベンチャー企業の利益を比較したとき、たった1社への投資で得たリターンが、ほかのすべての企業で得たリターンを上回っていたと語っています。その1社はフェイスブックでした」(藤沢氏)
まさに「Winner・take・all(勝者総取り)」。世界を変えるようなサービスやインフラを生み出せる企業が、すべての富を支配する時代なのだ。
★法則の活用術:ビジネスは勝者総取り。一握りの勝者になれ
取材・文/ビジネス法則取材班
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